ベラスケ　旅の終わり

つまらない絵を描くようになって、ジレンマに陥っていたから 昔の一時期のように
ワクワクする気分を取り戻したいと、あえて早描きに挑戦することにした。
最初の20分でクロッキー風のデッサンを1枚。



少し場所を移動して、同じポーズを20分で1枚描くが、肌色が綺麗だったのを
少し描き込みたくてクロッキー用紙からNTラシャに変更する。こちらは20分×2。
図らずもクロッキー用紙とNTラシャを同じポーズで描き比べてみることになった。
結果 NTラシャのほうが紙に凹凸があるので指で馴染ませる必要性が増えると 分かったし、
勢いのある筆致は なるほどクロッキー用紙のほうが出しやすいという 結論に達した。
面白いことに この同じ2枚のポーズは、偶然だが少し3D視の効果が出ている。
3Dアイが出来る方は試してみて欲しい。

時間帯が増えたのに、お馴染みのメンバーが来なくなった高津宮。
それでも新しいメンバーが来てくれているので のべ参加人数は変わらない。

この日のモデルさんの衣装がハイウエストで膝の位置を特定するのに迷った。
膝から足先にかけて向こうに延びる場所から描いたので、かなり膝下が短く感じる。
向こう側の左手の形も不自然だ。
頭も意識して小さく描いたつもりだが まだ大きい。

腰の位置をわざと高くして、頭と上半身を小さく、膝がそれと分かるように
左手の形を都合良く 変えてしまったら良かったのにと今更ながら思う。

お絵描き講座を終えて、しばらくボーッとしていたが 絵を描かなかった訳ではない。
描いたけど 気に入らないのに、わざわざUPするほどでもないと思っていたから。
しかし思い直して、自作にダメ出しすることにも何かしら意義がある気がして来た。

この絵はポーズが固くて女性的な柔らかさに欠ける。
真横で奥行きの深さも足りないし、表情もロボットのように血が通わない。
情けない絵だ。

100円ショップを何軒も巡り、使えそうな材料を買って試し、当日のプログラムを考えて、
スケッチしてもらう立方体の展開図をネットで探して画用紙で作り、カルトン代わりの厚紙を
使い切ったクロッキーブックから切り取って人数分揃え、鉛筆用とクレヨン用の2種類の画用紙を
厚紙に仮止めするメンディングテープを準備し、2B・４B鉛筆を削って、ねり消しと消しゴム、
描いた作品を持ち帰ってもらうように透明のビニール袋も揃えて、お絵描き講座を開催した。
荷物がたくさんになったので、静物画用のリンゴ・バナナ・ピーマンは主催者に頼んでおいた。

下手な絵の見本をネットから模写し、上手い絵の見本も自分なりに描いて披露して歓声を
いただき、リラックス出来るように自作のキャラクターのペーパークラフトの帽子を被って、
初めて素人の方々に絵の描き方を教えるという経験をした。
果たして認知症予防になるのかどうか、絵心があってもなくてもワイワイ楽しいひと時が、
なんとか終わってようやく肩の荷が下りた。

3月は地区のボッチャ大会の審判員をしたので高津宮は久しぶり。
初参加の方が4人来られていたが、いつものメンバーが４〜５人欠席。
ここでの裸婦は久しぶりだから、かなり賑わうと予想していたのに。

高津宮は照明が電球色で暗いので、スポット照明をたくさん付けてくれている。
20分枠が5回から6回に変更されたので、余裕で縦位置で描き始めたがやはり横位置に変更。
最初の20分を無駄にした？いやいや、描いてみて分かった事なので無駄ではない。

美術モデルはやはりポージングが美しい、プロのモデルさんに来てもらうには
参加費の値上げはやむを得ないが、20分枠は5回のままでも良いと私は思っている。

大抵B3サイズのNTラシャに描くのは、三三という賞状サイズの額縁に
マットを合わせてちょうど納まるからなので、絵も四方1cmくらい余白をつけて
常に額装することを意識している。
スケールを使わず目測で描き始めてから、構図の取り方の間違いに
気付いても、パステル画なので消して進める事が出来るのは強み。

今回は途中で2cm右に移動したが、固定ポーズなのに結構動くモデルさんで
首の位置や顔の角度が定まらず、後で自宅で加筆したらモデルとは別人になった。

とりあえずラシャ紙でも試してみようとエリスに100均パステルを持ち込んだが
速攻あきらめた。
紙にさらさら描ける柔らかさだが、指でこするとほぼすべて指の方にくっついて
画面に残らない。こすれないから極力塗り重ねるとパラパラ落ちて粉まみれ。
結局いつものカレードパステルでその優秀さを再確認した。
しかし、安い画材はもうしばらく探索するつもり。

ふれあい喫茶コーナーの、出し物に窮した所に絵を描く講座の依頼が来て、
無理矢理やらされる事になった。
材料費をなるべくかけないようにして、道具は参加者に持ち帰ってもらおうかと、
ネットで話題の3種類をスケッチブックとともに試しに買ってみた。

　ダイソー / パステル 基本18色、A4 DRAWING BOOK
やたら柔らかい。指ですごく延びるがとにかく手が汚れる。基本色だけでは混色がむつかしい。

　ダイソー / Oil Crayon18色、B4 DRAWING BOOK
これで100円なの？というくらいお得感のある六角クレヨンセット、しかし
混色には全く不向きでのりも悪い。ペーパーセメントのシンナーで部分的に
拭き取ってみた。

　＋ダイソー / パステル 蛍光色・補助色セット
オイルクレヨンの上からパステルを塗り重ねてみた。補助色は良い色が入っている。
塗り重ね出来るが柔らかいので粉がパラパラ落ちて、手も床も汚れる。

　セリア / にほんの色鉛筆　ダイソー / A4 DRAWING BOOK
見た目もおしゃれな和名12色セット。芯が固いので力強く描く必要がある。
青系の色が多くて、茶系がないので混色で茶色を出すのに苦労する。
持ち手が白木なので持ち替えのたびに迷う。

100均画材では無理なのか・・・

※モデルはYouTubeのCroquisCafeを参考にさせていただいた。

　 　

煮魚レシピ
① 魚の切り身なり、小振りの一匹でも、鱗をきれいに取ったら
　 まず熱湯をぐるりとかけてから水で洗う。
② 鍋に250ccの水と酒100cc、生姜の薄切りを適当に入れて
　 砂糖大さじ2、みりん大さじ2、醤油大さじ４を入れる。
③ 魚の盛りつける側を上にして並べ、アルミホイルで落とし蓋をして
　 10分煮たらハイ出来上がり。

鯛がおすすめだが、調理法は万能なので是非一度お試しを。

10分ポーズのクロッキーはいつもデッサンの時間不足風になりがちなので
今回は意識してクロッキーらしさを考える。
クロッキーらしいとは、ラインのリズムだと思う。



5分ポーズは陰を描く時間が短いから、より速くフォルムを追いかける事になる。



1分は眼と手がいかに連動しているか。
せっかくの美しいポーズが描ききれず、気に入る作品はいつもわずかしかない。