アニメの世界
私は小さい頃東映動画の大ファンだった。
特に「わんぱく王子の大蛇退治」。森康二、月岡貞夫、大塚康夫といった
日本のアニメの創世記を担った天才達が織りなす歴史的金字塔である。
その作風は後のホッパーパトロール、風のフジ丸、狼少年ケンなどの
テレビアニメにも引き継がれ、今だに色あせないモダンさに満ちあふれ
ている。
近年、外国のいわゆるアートアニメにも珠玉の作品がある事を教わり、ロシアやチェコや
オランダのアニメにも素晴らしい名作がある事を知った。
中でも「岸辺のふたり」は何度観ても心にしみる大好きな作品である。
さてここで南天満界隈に行く機会があれば必ず覗いてみたくなる都会の
オアシス的空間、映画関連専門古書店の駒鳥文庫さんを紹介したい。
ほっこりする店構えと人懐っこい店長さんがこの店最大の魅力。
このお店で「アニメーションの宝箱-五味洋子」を見つけた。
先の海外作品、日本の名作の数々を長年第一線でアニメ制作に携わって
来た彼女自身の目で厳選したアニメ入門書。
あらためてもう一度観たくなる作品ばかりだ。
早速わが家の近くにレンタルDVDの店が出来たので、探しに行った。
珍しいものはなかったが、ジブリおすすめのものが何点かあったので
「キリク」と「王と鳥(やぶにらみの暴君)」を借りてみた。
偶然どちらもフランスのアニメ。
創られた年が45年も開いているとは思えなかったが、おしゃれな
色彩とエレガントな人物のフォルムがいかにもフランスらしい。
費用が無くなったという理由から製作途中でプロデューサーにより
1953年急遽上映された「やぶにらみの暴君」はお話の後半で突然
終わってしまうストーリーだったにもかかわらずその映像のすばらしさ
が絶賛された。
後年に版権を取り返した制作者ポール・グリモーがやっと描き加えて
完成させたのが「王と鳥」。
だが描き加えた絵柄が全く違う上にテンポも遅くなっていてかなり
残念な結果になってしまっている。
暴君がお話の真ん中あたりで、もう一人の自分自身に抹消されて以来
最後まで復活しないのも、冷血な所業を強調するには良いのかもしれない
が期待した分ちょっと寂しかった。
「キリク」は1998年ミッシェル・オスロー監督作品。
アフリカ原住民らしき登場人物それぞれのキャラクターの描き分けがみごと。
ポーズと動きでその性格までも表現している。
男尊女卑、黒人軽視など社会批判も織り込んだウイットに富む脚本と
平面的な彩色ながらよくデザインされた人物、背景は見ていて気持ちいい。
エンドロールまで釘付けになった。
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プロフィール
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ベラスケ
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男性
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イラストレーター
趣味:
テニス、お酒
自己紹介:
小さい頃からお絵かき好き。マンガ・劇画・油絵・アニメ・イラストと描き続けて現在に至る。
大阪市生まれ、大阪市在住。さいたまに10年住んでいました。
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