ベラスケ　旅の終わり

伊丹市立美術館で開催中の「鴨居玲展」に行った。
40年前、東京の画廊で見たときは 暗い画面に浮かぶ老人やピエロの
その存在感には 圧倒されたが 好きではなかった。
長い時を経て、今回は彼の画学生時代から始まり、数多く描かれた自画像、
パリで完成したスタイルから その後脱却しようともがいた絶筆までの作品を
食い入るように見つめたら、彼を人間として作家として やっと理解することが
出来た気がした。「なんのために 何を描くのか」心血を注いで追求した画家の、
魂のこもった絵画に 心が締め付けられる。

今回のエリス会は肌の白いモデルさん。
胸を反らせたポーズがきれいだったが、照明の具合で
肋骨から上が明るくて、手前に来るはずのお腹が暗く
引っ込んで見える絵になってしまった。
明暗に惑わされないよう、次回は気をつけたいと思う。

アジア文化芸術連盟 中央式太極拳演武会に付随した企画、
「チャイナドレスのモデルさんを描きませんか？」に参加しました。
初めての企画なので参加者は少なかったけれど、好きな場所から
和気あいあいにデッサン出来て、大変有意義でした。
20分×3と短時間でしたが、集中して描けたと思います。
美人拳士さんは初めての絵画モデルということですが、さすがは
太極拳の師範、20分間 微動だにいたしません。
絵画モデルとしても充分やっていけると思いましたが、休憩時間は
ストレッチしないと身体がイラついておられたようです。

その後の太極拳演武も途中からですが 見学しました。
李先生は水墨画もすごいですが、そのお話には毎回 感動します。
人を指導すれば自分が一段階向上する。たとえ我が師匠でも
他の師匠と比べないと真価は分からない。‥‥など
とつとつとした日本語で話されるその表情には底抜けの優しさと
武道的強さを感じました。

エリス会には初めて来られたオルタンシアのモデルさん。
ベリーダンス、モダン、インド舞踊、神社の巫女舞まで 何でも踊る
特技を持っておられるようです。
今回はハードパステルのみを使用。お肌の色を出来るだけ描こうと
最初の印象で決めました。
肘、膝、鎖骨、肩、おでこなど 硬いところと、その他は柔らかみの出た絵に
なったかなと思います。

今月最初のエリス会クロッキー。
眼力の強いモデルさんなので、つい顔にこだわってしまうから
横向きや向こう向きの方が少しましな仕上がりになったようだ。
せっかくのお顔を描かないと、もったいないけど10分ならともかく
5分は辛い。もちろん1分はなおさらきつい。

1ヶ月前から前売り券も買って、楽しみにしていた森ノ宮Q'sモールの酒フェスティバルは
好天にも恵まれて大盛況でした。
グラスをひとつプレゼントされて、テント下で並んでいる酒蔵の自慢のお酒を
グラスに少しずつ入れてもらって それを好きなだけ呑めるというイベント。
まさに日本酒党には最高の日です。
おつまみの持ち込みもOKなので、すぐそばのスーパーでスルメとチーズを買い込み、
気になっていた酒蔵 羽根屋さんから続いて黒龍、紀土、風の森、播州一献、神雷、
まつもと、土佐しらぎく、鬼虎、寒紅梅。全ての銘柄の最高級品は制覇しました。
飲み放題前売り ¥1,800なので めちゃくちゃ得しているのに 酔っぱらってきたら
ありがたみが だんだん薄らいできました。
事前に友人に声をかけていたけど 当日は一人参加。我が家は私しか呑まないので
家族連れで参加されている方たちがうらやましかったです。
呑み残しを集めるバケツにはもったいないなぁと思いましたが、テーブルと
酔い覚ましのお水もたくさん用意されていたしスタッフもたくさんいてテキパキ
片付けや掃除もしてくれていて、とても和やかな良い感じでした。
ちょっと多めに買い込んだおつまみは、他のお客さんにも食べてもらい、
帰りは会場外のベンチでウトウト。
合わせて4合くらいしか呑んでませんので年齢とともにお酒も弱くなっていると思います。

今度のロシアのモデルさんはご縁あって紹介させていただいた
私の友人のRさん。テニスの仲間でもある。
常にモデルを募集している高津宮のために、ステキな人に会うたび
声掛けしているが、実際モデルになってくれたのは彼女が3人目。
ロシアの民族衣装を着ての固定ポーズ2枚だが、原色のサテンの
輝きがなかなか出ないので思い切って黒い用紙に描いてみた。
パステルの赤の原色を持ち合わせていなかったので、色の表現は
難しかったが、データ上の補正で若干輝きが出て来た。
補正は邪道なのであくまでも参考画像ということで。。。。
黒い用紙( NTラシャ)に黒いコンテが乗っているのが意外に奇麗に感じたので
次回はここら辺をもう少し追求したいと思う。
もう一枚のほうが俄然モデルさんに似ているが、本人は黒い用紙の絵の方を
気に入っているという。あらためて自分がロシア人だという自覚をしたそうだ。

大抵の絵の会でB3サイズの紙に描いているのは
自転車の前かごにちょうど入る大きさだから、
Fサイズなら8号。
もっともスケッチに適していると教えられたのはF6だが
それより一回り大きいこのサイズがずっと気に入って
使っている。
額装するとマットを入れて三三(さんさん）というサイズで
収まりが良い。
今回もいつもの様に全身が入る構図にしたが、上下の空間が
やや気になる。その分絵が小さくなってしまった。
しかし参加しているS氏によると、あらかじめ準備したキャンバスに
描く洋画に比べて、日本画であれば用紙サイズは描いた後から決めるという。
それだけ空間を考慮するようにしているということか。
そうか、この絵も上下を好きなところで切れば良いのだ。

ちなみにF8に納めてみたら頭も足も切れてしまった。
とりあえずB3のまままずアップしておこう。

久しぶりのラ・クルールはシルバーウィークもあってか超満員。
空いていた 一番近い席（床に座布団）から挑戦する。
ロシアのモデルさんはプロ級ではないので なるべく楽な、椅子に座るポーズに
なった。
見上げる角度なので構図に手間取ってなかなか難しい。
固定ポーズながら、参加者の中にはクロッキーの手法で10数枚のスケッチを
描く人もいて、それぞれ自由な作風も 見ていて楽しい。

自分はこれ1枚しか描けなかった、肌の白さだけは描けただろうか。

休憩時間も 狭い座布団にずっと座っていたので、終了後立ち上がるまで
時間がかかったのは、ちょっと情けない。歳を自覚する。

今月の高津宮の絵の会もロシアのモデルさん。私が紹介したテニス仲間だが、
こちらもプロではないので着衣で、おそらく座るポーズだろう。

デッサンにしろクロッキーにしろ、どんな感じに出来上がるか
分からないというのはどうなんだろうと思う。
趣味で描いているのだから 良いじゃないの、とも思うけど。。。
実はこんな風に描きたいという目標みたいなものもある。
しかしそんな目標があるのに、結局描けない。。。。
まだまだ修行が足りないということだ。